介護の現在地
2026年4月19日(日)の現在地
2026年4月19日(日)の朝、認知症の母と散歩に出かけました。
今回は久しぶりに母の現在地から記事を書いていきます。
介護をしている方の参考というか、未来の自分に向けての記述になるかと思います。
昨年(2025年4月)は母の状態もあまりよくなくて、もう歩けないかなあと諦めていたふしもありました。
介護保険の要介護状態の区分変更をしたりして、僕自身に余裕がなかったからでしょう。
ですが、季節がめぐり、再び暖かい春が来て、母はまだまだ元気です。
認知症介護の経験値
母は2021年1月ごろから認知症を発症。
以後、約2年間は在宅介護(2023年3月まで)。
この間に、僕自身は介護離職などを経て、介護に疲弊して、母との未来に絶望します。
2023年3月から介護認定して、デイサービスに通い出す。
そこから少しずつ回復していき、2026年4月(現在地)に至ります。
認知症介護は大変ですが、この紆余曲折が僕自身のことを成長させてくれていると今は感じます。
僕の現在の介護については、こちらにまとめています
→【現在6年目】認知症の母を在宅介護する中で僕が経験したことのまとめ

介護においての不安の正体
介護を通じて大人になる
僕自身が母を通じて、どれぐらい認知症を理解できたかはわかりませんが、6年間という時間はそれなりの知識の蓄積を僕にもたらせてくれています。
とはいえ、不安はいつも僕の隣にいます。
ただ、それは具体的な何かということでもありません。
母が母でなくなる不安は、認知症の初期に味わい、完全に僕はノックアウトされて、時間をかけて立ち上がりました。
認知症を発症して、自覚的になって、自らの異変に混乱する母を受け止めるまで、僕はまだ親子の関係に安定していたんです。
しかし、子供の時代は終わったと思ったときに、初めて僕は自覚的に大人にならないといけないと思いました。
人生においても画期的なこと
介護は自分が強くならないといけないというのが僕の持論です。
これは本当で、介護がはじまって、困っていても、同情はしてくれても、誰も力になってくれません。
むしろ多くの人は腫物を触るように、僕に同情して、力弱く励まされるだけでした。
介護がはじまったときの僕は何も持っていませんでした。
事業をしていましたが、これが僕の負担になっていました。
これを整理して、家計をまとめて、世帯を分離して、介護用に自らの生計を運営することで、少しずつ僕自身の痛んだ心を回復していきました。
これはとても大きく、人生においても画期的なことでした。
【コラム】介護のための暮らしを設計する達成感
介護での悩みも結局は、ある程度、お金的な部分で、不満や不安が増長するので、ここさえクリアにできれば、ある程度、気持ち的にアドバンテージがあるのではないかと考えたのも事実です。
僕は自らの生活、父と母の年金の管理、生活費の削減から何から何まで、見直しました。
父や母が入っていた不必要な保険(アフラックのがん保険など)、クレジットカード、ヤクルト、新聞、配置薬なんかも、全て、解約しました。
本人が解約しないといけないものもあったので、かなり面倒なこともありましたが、全て解約しました。
僕自身の方はもともと支出の少ない人間なので、特に削るものはなかったのですが、再就職した給食調理員の仕事(会計年度任用職員)では、大きな収入は期待できません。
家族3人の生活は両親の年金から捻出することは、以前から変わりません。
僕は実家暮らしをはじめた頃から、家にお金を入れたりしたことはありません(キッパリ)。
それでも父や母が家計をやっていた頃のような丼勘定では、この先は困るので、僕が生活費の設計をし直しました。
その結果、介護費用、食費、光熱費を差し引いてもある程度は、残るので、しばらくこれで2人の将来の不安は解消しました。
もちろん、スーパーへの買い出しは僕がするので、家計のさじ加減は僕のセンスで全てが決まってくるので、僕もどんどん倹約家になっていきます。
無駄のない暮らしは僕の望むところです。
僕は自らの収入のほとんどを貯蓄へまわすことで、自らの将来、両親2人を見送った後の、おそらく一人になる僕の暮らしの不安を解消することにしました。
この暮らしを設計するまで、けっこう苦労というか、試行錯誤しました。
そういうことで研究をするのは好きなので、現在、介護生活で3人の暮らしが毎月、黒字できちんとしたサイクルで回っていることが僕のある種の誇れるところです。
介護で疲弊した気分もなくはないですが、これが介護というものだろうなと達観した気分の方が優っています。
介護の不安を解消する方法を考える
介護にとって大切なのは金銭的余裕、あるいは金銭的充足、こういうものがあればなんとか辛い局面を踏ん張れます。
認知症介護がはじまった頃の僕には、それがありませんでした。
停滞する事業を抱えたまま、それをまだ上向きに回復させないといけないという希望もあり、とても不安的な状態でした。
事業をはじめる前に築いた貯蓄も事業に溶けていく焦りもありました。
介護はお金がかかる、といっても月々、いくらかかるという具体的な数字もわからない。
どれだけのお金があれば、収支が整うのか。
これはおそらく介護をはじめた人の誰もが通る道です。
認知症の介護がはじまったときに不安なのは、家族の喪失とお金の底知れない不安、周囲の無理解、こういうものが一気にやってくるので、たいていの人はメンタルを病んでしまいます。
僕自身も限界まで来ていましたが、なんとか持ち堪えて、今に至ります。
ちなみに僕のブログでは現在、在宅介護に実際にかかる費用を具体的に公開しているので参考にしてください。
こちら→在宅介護で実際に支払う費用と、高額介護サービス費について
介護をする自らを守る方法
回復する僕
ここから僕が回復した秘訣を書いていきます。
おそらく大多数の人には参考にはなりませんが、こういう人間もいるんだという感じで読んでみてください。
介護一番大切なのは、お金です。
次いで仕事です。
仕事はあなたが家族を離れて、あなたの生活費ではなくて、あなたの将来のために貯蓄ができるための仕事です。
それはサラリーマンがするストレスの溜まる仕事であってはいけません。
楽しくて、健康的で、適度に人間関係の築ける仕事。
これがあなたを守ってくれます。
介護と実務
あなたの生活は、介護される方の収入(親の年金など)で賄ってください。
ここに後ろめたさを感じる必要はありません。
介護は、いわゆる外で仕事をするより大変です。
言葉ではうまく言えませんが、曖昧にいって、搾取されるのはあなたの時間で、その時間はお金でもあるのです。
フルタイムで働けないとか、行きたいところへ旅行にもいけない。
タイムイズマネーじゃ足りないくらいのものを失っています。
しかし、そういう自分を悲観せずに、自分なりのプランを立ててください。
あなたは介護者になる一方で、実務家にもなるのです。
介護の悲しみに埋没することなく、介護の中で自らの経験値(主にお金に関わるものごとを)増やしていくことを提案します。
無駄のない生活を設計する
僕自身は勉強して簿記3級やFP3級を取得してまで、お金に貪欲になり、削るべきところは全部、削りました。
親が惰性で入っているがん保険など、解約するのは大変でしたが、全部、解約しました。
新聞やらヤクルトやら、置き薬、親というものは無駄な浪費をしているので、全部、徹底的にカットして、そのカットした部分で、僕は生活をしていけるだろうという設計を立てました。
自分の未来のために
そしてここが一番大切なんですが、自分の仕事の給与で、資産になるものを買ってください。
ここができないとただの貯金だけだと、介護を続けていく強さ(パワー)のようなものは維持できません。
同世代の人間が家族を持ち、家を買い、負債を抱えていることと、僕は親と3人暮らしで、家もない、貯金が数百万円ということでは、いつかは心は折れてしまいます。
介護が終わったときに無一文にならないように
「親の介護をすることで、僕は生涯孤独になるかもしれないけど、天涯孤独になることはないでしょう」
僕がよくXなんかでポストしている言葉なんですが、親の介護が終わったら、僕は1人になります。
そのときに大事なのは親との愛情深い生活と、1人になった僕自身を慰めてくれるある程度の資産です。
これは本当に大事です。
介護が終わったときに無一文にならないように。
介護の数年間で、株を買いまくってください。
別れとともに、はじまる人生に備える
ほったらかし投資術
具体的に、どういう風にすればいいか。
おそらくこれを買えばいいと僕がここでいうのは、胡散臭いので、インデックスファンドについて自分で調べてくださいとだけ言っておきます(記事の後半に詳細あります)。
一応、僕が参考にした本を紹介しておきます。
この本を読んで、その中に書いてあるとおり淡々と実行するのが僕のおすすめです。
もし、そこで合点いくものがあれば、はじめたらいいし、自分には合わないと言うなら、やめておけばいいでしょう。
でも、強固な足場を作るという意味では、お金への考え方を少し変えると見える世界も変わってくるので、今後の介護費用を見る力も肥えてくるので、不安も減っていくと思います。
買うこと(動くこと)で状況は大きく変わります
株を買う原資は、一つ、現在のあなたの稼ぎの全てを淡々と投じていけばいいんです。
介護をしていたら、フルタイムで働けないから10万円前後が月の収入だとすれば、それを毎月積立NISAの口座へ入れていけばいいのです。
最初は難しいかもしれませんが、毎月、買っていくと色々なことがわかっていきます。
お金について、労働について、介護の対価として、僕は僕の賃金を惜しみなく未来へ投じて、そのリターンを得ることの正当性について。
タフに生きることの意味を考えてみてください。
弱っていく家族、時間とともに消えていくものばかりです。
この険しい人生を生き抜くためには自分自身が強くならないといけないと思うことでしょう。
ほったらかし投資術に辿りつく
安定収入の確保と、現在の資産を守ること
あとはやはり本から学ぶことは多いです。
僕が現在の暮らしを守ろうと最初に取り組んだのは、支出の見直しと、安定収入の確保でしたが、それともう一つ今ある資産を守ることでした。
これまで僕は投資には懐疑的でしたが、というのはどうしてもお金を増やすという感覚に馴染めなかったのですが、知識と見識を広げていくうちに理解が及んだ部分があって、自分の考えや性格に見合った投資があることに辿りついて、その関連の本を読みあさりました。
インデックス・ファンドの考えに魅了される
それが結局、インデックス・ファンドのことなんですが、正直、どうしてこれまでの人生で僕はこのことを知らなかったんだろうかと思ったぐらい、自分を熱心にしてくれました。
たぶん考え方というか、そのファンドの性質にすごく自分の人生観に親和性があったんだと思います。
山崎元さんと水瀬ケンイチさんの共著

最初はなんとなくYouTubeでVTIというアメリカの株が良いらしいという話を聞いて、それを調べているうちに山崎元さんと水瀬ケンイチさんの共著の『ほったらかし投資術』に遭遇して、その内容にすごい腑に落ちる部分があり、その後も水瀬ケンイチさんの薦める関連書籍を読み続けて理解を深めていました。
チャールズ・エリスの著書

チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』は投資を始める前の僕の気持ちを固めてくれました。
これからインデックス・ファンドを買おうという人は、ぜひこの『敗者のゲーム』を読むべきです。
自らの投資行動に迷いがあった場合でも、この本で学んだことは裏づけとなって、自らの知識に自信を持たせてくれます。
なんでもやってみることが大事
インデックス・ファンドをはじめて介護期間と同じぐらいの年数、ささやかだけど個人投資家として自分のフィールドを広げています。
僕は思うんですが、なんでもやってみることが大事なんだなと。
やってみたらある程度のことがわかるのです。
投資でもファンドを買うこと、つまり買い続けていることで得られるのはある種の安定です。
ファンドを買う僕に、儲けるとか増えるとかの言葉は今のところ頭の中にはありません。
生活を律して、というか規則正しい生活、健康的な食事、両親との暮らしの平穏を守りながら、捻出して(というと大袈裟だけど)、給料のほとんどで、ただひたすら同じファンドを買う。
この姿勢が僕は今、とても気に入っています。
厚切りジェイソンさんは本気でそう思っているのです
厚切りジェイソンさんが言っているこのファンドをずっと持ち続ける、死ぬまで持ち続けるという意味もすごくわかります。
彼は本気でそう思っているのです。
『敗者のゲーム』の著者のチャールズ・エリスもそういうことを言っています。
こういう暮らしに心の安静を得たとも思っています
僕に関しては、自分が確定した人じゃないから、ひょっとしたらいつか気持ちの変化が来るかもしれませんが、おそらく当分は、ただただ同じファンドを買い続ける人に徹すると思います。
僕はこういう暮らしに心の安静を得たとも思っています。
この先、もし欲しいものが出来ても、僕のことだからたぶん預金の範囲で買えるものだと思います。
介護全体の流れはこちらにまとめています
→【現在6年目】認知症の母を在宅介護する中で僕が経験したことのまとめ


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