親の介護が始まり、ライフプランが変更される
介護にとって一番、必要なのは自分自身が強くなることだ
「介護にとって一番、必要なのは自分自身が強くなることだ」ということを僕はこれまで何度も言ってきましたし、これからもずっと言い続けていくでしょう。
たぶん、自分で感じた介護の大変さを初めて、自己流の言葉で表現できた最初のフレーズだからだと思います。
はじめたばかりの行政書士の仕事が上手くいってない
両親の介護が始まり、といっても、それはある日、突然、始まったわけでなく、日々、少しずつ僕の生活の領域へ浸食してきたのですが、その頃の僕は自分の人生を前へ進めるための試金石とも言えるチャレンジをしてました。
そのチャレンジ、つまりはじめたばかりの行政書士の仕事は上手くいっていませんでした。
経営状況はとても不安定でした。
要介護状態となり、経営は悪化し、身動きがとれなくなる
そんな時、両親が要介護状態に、特に母が認知症になり、色んな計画がストップしました。
もちろん、そのまま同時進行で突き進めることも出来なくもなかったのですが、僕の精神状態では出来ませんでした。
知り合いの事務所から仕事を紹介されるのも、経営が上手く行っていないからで、断れずに受けてしまう立場の弱さが、僕の精神状態を悪化させていました。
その上、介護で身動きがとれないとなると、どんどんと体力が消耗されてしまう。
本格的に身の回りのお金を見直そうと思った
収入の不安と、介護費用への不安
介護生活が色濃くなるに連れて、僕ら家族の生活の質は少しずつ下降していくように感じました。
基本的に脆弱なのは僕の収入の不安と、今後の両親の介護費用への不安の二つでした。
そしてその脆弱な二つの不安は元を辿れば、やはり全ては、お金のことでした。
お金に対する不安を解消する
つまり僕の弱さは精神的なものだけど、その元はおそらくお金への不安だと僕が介護をする日々の中で漠然と思いました。
それで、本格的に身の回りのお金について見直そうと思いました。
行政書士時代に簿記3級をとったりして、なんとなく興味というか関心は高まっていたので、いい機会でした。
アルバイト生活をしながらもポジティブに
僕自身は事業を辞めて、再びアルバイト生活へ逆戻りしていたので、大きな収入を見込めません。
しばらくはコツコツと生活をしていかないといけません。
行政書士の事業を始める前に貯めた金額の約30%は事業をやっているときに費用として溶かしてしまいました。
開業資金を羽振りよく事業に関わる色んなものに投じましたが、なんの回収もできなかったということです。
2年間、色んな勉強ができたと思えば安いものだと自分に言い聞かせて、次へ行こうと思いました。
そういう意味ではポジティブな性格です。
とにかく残った資金と、両親の健康と僕のこれからの人生を守ろう。
そう思いました。
これが僕が介護に必要な自分自身が強くなることのきっかけのことです。
介護生活に不必要なものを全て解約しました
介護での悩みも結局は、ある程度、お金的な部分で、不満や不安が増長するので、ここさえクリアにできれば、ある程度、気持ち的にアドバンテージがあるのではないかと考えたのも事実です。
なので、僕は自らの生活、父と母の年金の管理、生活費の削減から何から何まで、見直しました。
父や母が入っていた不必要な保険もクレジットカード、置き薬なんかも、全て、解約しました。
本人が解約しないといけないものもあったので、かなり面倒なこともありましたが、全て解約しました。
以前とは違う家族3人での新しい生活を設計する
僕自身の方はもともと支出の少ない人間なので、特に削るものはなかったのですが、始めたばかりの給食調理員の仕事(アルバイト)では、大きな収入は期待できません。
家族3人の生活は両親の年金から捻出することは、以前から変わりません。
僕は実家暮らししている頃から、家にお金を入れたりしたことはありません。
それでも父や母が家計をやっている時のような丼勘定では、この先は困るので、僕が生活費の設計をし直しました。
その結果、介護費用、食費、光熱費を差し引いても多少は、残るので、しばらくこれで2人の将来の不安は解消しました。
家計のさじ加減は僕のセンスで全て決まる
もちろん、スーパーへの買い出しは僕がするので、家計のさじ加減は僕のセンスで全てが決まってくるので、僕もどんどん倹約家になっていきます。
しかし、無駄のない暮らしは僕の望むところです。
僕は自らのアルバイト代のほとんどを貯蓄へまわすことで、自らの将来、両親2人を見送った後の、おそらく一人になる僕の暮らしの不安を解消することにしました。
介護生活で3人の暮らしが毎月、黒字で回る
この暮らしを設計するまで、けっこう苦労というか、試行錯誤しました。
そういうことで研究をするのは好きなので、現在、介護生活で3人の暮らしが毎月、黒字できちんとしたサイクルで回っていることが僕のある種の誇れるところです。
介護で疲弊した気分もなくはないですが、これが介護というものだろうなと達観した気分の方が優っています。
検索を制するものは人生を制する
こういうところまで僕を持ってきてくれたのは、やはり知識です。
僕がこのブログのタイトルを『ねっとの知恵』としたのもそういうところからです。
僕を助けてくれたのは、色んな人がブログで書いている知恵からヒントを得て、僕は自らの逆境を乗り越えてきたのです。
だからこのブログでも誰かの困った局面に応えたいという気持ちを持って書いています。
ほったらかし投資術に辿りつく
安定収入の確保と、現在の資産を守ること
あとはやはり本から学ぶことは多いです。
僕が現在の暮らしを守ろうと最初に取り組んだのは、支出の見直しと、安定収入の確保でしたが、それともう一つ今ある資産を守ることでした。
これまで僕は投資には懐疑的でしたが、というのはどうしてもお金を増やすという感覚に馴染めなかったのですが、知識と見識を広げていくうちに理解が及んだ部分があって、自分の考えや性格に見合った投資があることに辿りついて、その関連の本を読みあさりました。
インデックス・ファンドの考えに魅了される
それが結局、インデックス・ファンドのことなんですが、正直、どうしてこれまでの人生で僕はこのことを知らなかったんだろうかと思ったぐらい、自分を熱心にしてくれました。
たぶん考え方というか、そのファンドの性質にすごく自分の人生観に親和性があったんだと思います。
山崎元さんと水瀬ケンイチさんの共著
最初はなんとなくYouTubeでVTIというアメリカの株が良いらしいという話を聞いて、それを調べているうちに山崎元さんと水瀬ケンイチさんの共著の『ほったらかし投資術』に遭遇して、その内容にすごい腑に落ちる部分があり、その後も水瀬ケンイチさんの薦める関連書籍を読み続けて理解を深めていました。
チャールズ・エリスの著書
チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』なんかは投資を始める前の僕の気持ちを固めてくれました。
なんでもやってみることが大事
それからは、たぶん介護期間と同じぐらいの年数、ささやかだけど個人投資家として自分のフィールドを広げています。
僕は思うんですが、なんでもやってみることが大事なんだなと。
やってみたらある程度のことがわかるのです。
投資でもファンドを買うこと、つまり買い続けていることで得られるのはある種の安定です。
ファンドを買う僕に、儲けるとか増えるとかの言葉は今のところ頭の中にはありません。
生活を律して、というか規則正しい生活、健康的な食事、両親との暮らしの平穏を守りながら、捻出して(というと大袈裟だけど)、給料のほとんどで、ただひたすら同じファンドを買う。
この姿勢が僕は今、とても気に入っています。
厚切りジェイソンさんは本気でそう思っているのです
厚切りジェイソンさんが言っているこのファンドをずっと持ち続ける、死ぬまで持ち続けるという意味もすごくわかります。
彼は本気でそう思っているのです。
『敗者のゲーム』の著者のチャールズ・エリスもそういうことを言っています。
こういう暮らしに心の安静を得たとも思っています
僕に関しては、自分が確定した人じゃないから、ひょっとしたらいつか気持ちの変化が来るかもしれませんが、おそらく当分は、ただただ同じファンドを買い続ける人に徹すると思います。
僕はこういう暮らしに心の安静を得たとも思っています。
この先、もし欲しいものが出来ても、僕のことだからたぶん預金の範囲で買えるものだと思います。
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