介護保険の要介護状態の区分変更をする
介護保険の要介護状態の区分変更について
先日、父と母の介護保険の要介護状態の区分変更をしました。
介護認定の要介護1とか要介護2とかの度合いを引き上げることを、要介護状態の区分変更と言ったりします。
父も母も、共に要介護3になりました
父が要介護1から要介護3へ。
母が要介護2から要介護3へ。
それぞれ区分変更しました。
介護保険のサービス利用のための点数が足りなくなったから
2月に父が胆嚢炎で3週間、入院した時に介護サービスを利用する点数が足りなくなり、ケアマネージャーから提案されて、区分変更を申請しました。
それまで父と母の2人で送り出しのヘルパーさんの点数をシェアしていて、ちょうど良かったのですが、父の部分が使えなくなると、母の点数だけではカバーしきれない日数があったのです。

ケアマネージャーの考える都合もあります
ケアマネージャー的には、父が不在の時の点数計算が大変だったので、これを機会に介護区分を変更しておきたいというのがあったのだと思います。
僕自身はその月だけ乗り切れば、また父と母の点数を上手くやりくりしていければいいから、その月の足りない分は実費でも大丈夫だと思っていました。
メリット、デメリット
介護区分を上げることでのメリットは介護サービスを介護保険適用で使える範囲が増えることで、デメリットは介護サービスの費用が上がるということです。
点数に余裕があることは嬉しいですが、月々の介護サービス費用がかなり上がったので、僕個人としては望むところではありませんでした。
介護を続けていくうえで、仕方のない変化と対応だと思い受け入れるしかありません。
もちろん、高額介護/予防サービス費という給付金もあるので、一概に値上がりしたとも言えませんが、父も母もそれほど心身の状態はそれほど変わっていないのに、区分変更をかけるのは違うかなという思いはありました。
認定調査と介護費用の増大・高額介護/予防サービス費など
要介護3に該当するという評価が事実です
それでも、申請が通り、変更の認定が受けられるということは、それに相応する状態が父にも母にも見られるということなので、公平な判定ではやはり区分変更は正当なんだというのも理解しています。
僕は彼らと一緒に暮らしているので、習慣的に彼らの状態の振れ幅を認識しているので、それほど悪くないという判定をしているけど、周囲から見るとそれはやはりハードな介護生活なんだろうとも思います。
認定調査は簡単に済みます
主治医の意見書を書いたドクターにも話を聞きましたが、「要介護2から要介護3はわりとハードルが高いからなあ」と言われましたが、それでも認定されたので、やはりそれなりに母の認知症も進行しているのだと思います。
母の認定調査は自宅に調査員の方が来て、介護申請をした時と同じように聞き取りと、簡単な身体チェックで終わりました。
父は入院中に総合病院で、医療ソーシャルワーカーの方が同席のもと認定調査がおこなわたとケアマネジャーから連絡がありました。
認定調査の結果が出るまで1ヶ月半
認定調査の結果が出るまでは、1ヶ月半ぐらいかかりました。
その間もデイサービスや居宅支援のサービスは利用するので、費用は発生するのですが、認定調査の結果が出るまで介護区分が決定していないので、利用料金の計算ができないため、請求されません。
これには本当に困りました。
介護区分が上がるとサービス料金がぐんと上がります
介護保険の要介護状態の区分変更をかけると、そこからサービスを利用する分は以降の介護区分で計算するため、認定調査の結果が出てからの請求で3ヶ月分がどんと一気に来るので、びっくりします。
けっこう、大きな金額です。
この辺の制度はどういう考え方なのかわかりませんが、一般的なサービスの考え方としては、認定調査の結果が出て、区分変更がしたところまでは、以前のランクで計算するというのが常ですが、介護保険はそうではありません。
なので、区分変更の申請をするときの注意点としては、請求額を見て驚かないように準備しておいてください。
僕自身はある程度、準備していましたが、介護の区分が上がると、利用料金もこんなに上がるのかということで結構驚きました。
高額介護/予防サービス費という給付金もある
高額介護/予防サービス費が利用料金に対しての割合で加算されて給付されるのであれば、とても助かるのですが、今のところは改訂されてから、まだ支給がないので、その機会を待ってみます。
後日、報告の記述を足します。
介護を続けていく上で大切な考え方
ケアマネージャーとの関係について
介護区分の見直しをしたいとケアマネージャーに相談されたときに僕は、入院している父に関しては退院して回復しなければ、申請したいという意見であり、母に関しては点数だけなら、もう少し要介護2のままで今の生活を続けたいという思いがありました。
ただ、この先、区分変更をすることになるのなら、あまり心身に負担のないこのタイミングで申請しておくのも一つかと思いケアマネージャーの提案を受け入れました。
リハビリパンツを履くようにしてほしいと言われた時も、半分は納得していなかったけど、結果的にはよかったということもあったので、アドバイスを素直に受け入れるというのも大事だと思います。

自分の思いも大切ですが
毎回、そうなんですが、ケアマネージャーや、介護施設からの提案に100%の気分で同意しているわけではなくて、なんとなく、自分はこうしたい、こういう思いだというのはあるのですが、毎回のように変化を受け入れて、生活習慣を改善しているような気がします。
こういうことを認知症カフェで話すと、ケアマネージャーには言いたいことを言えばいいとか、ケアマネージャーを交代することができるなど、もっともらしい意見を言ってもらえるのだけど、僕自身はそういう思いではないです。

父や母のために考えること
一つには、自分のいない時間を任せているので、ケアマネージャーにも、デイサービスの職員にも、ヘルパーさんにも、言いたいことがあっても決してカドが立つ言い方をしないというのが、介護をしてもらう父や母のためであると考えるからです。
そして何より自分のためでもあります。
介護の方法で何か気に入らないことがあって、そのたびに過度な言い方で思ったことを言うことで、傷つくのは、相手もそうだけど、自分も少なからず値打ちを落とします。
自分の家族が人質だと思うことも
物事を円滑にすすめるということに関しては、自分の家族を誰かに見てもらうというのは、ほぼ人質にとられているようなものなので、決して横柄な物言いで接してはいけないと思います。
一度、伝えたことを二度、三度と手違いを繰り返されることもありますが、そのときもタイミングを計らって指摘はしますが、最終的にはお願いをする立場なので、言葉すっぱくお願いを繰り返すだけです。
それで、毎日、自分が働きに出れるのだから、ありがたいことです。
父や母に対する意見や感想で、僕自身は彼らが間違った評価をしていると思うこともありますが、そこは聞き耳を持って、そのあとで父と母のケアを自分ですればいいと思っています。
介護はドライでいい、愛は僕にあればいい
介護は本当に難しいです。
慣れても慣れても、次から次へと問題が生まれてきます。
もう少し父のこと、母のことを考えてほしいと思うことは山ほどありますが、そんなことでいきりたっていたら、この介護生活はまともに続けていくことはできません。
介護はドライでいい、愛は僕にあればいいという精神で、父と母を託しているのです。
親の介護は買ってでもしろ
そういう経験を積み重ねることで、介護生活の質も上がってきますし、自らの人生にもいい影響を与える精神力もついてくると思います。
若いうちの苦労は買ってでもしろと言われるけど、親の介護も買ってでもしろと僕は多くの人に言いたい。
多分、失うものと得るもの二つの中で、やはり人生が豊かになると思います。
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