行政書士を廃業した頃の思い出。後悔もあるけど、辞めて楽になったのも本当です。

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行政書士として活動した2年間

2020年10月〜2022年9月

今回は、行政書士登録をして、2年で行政書士を廃業した話をします。

行政書士として活動した期間でいうと2020年10月〜2022年9月です。

行政書士登録が2020年9月でしたので、ほぼ2年間、行政書士をしていました。

資格取得の成功体験と、実務と経営での挫折

2018年12月
行政書士試験に向けて勉強を始める
2019年10月
行政書士模試を受けて最終調整をする。
2019年11月
行政書士試験 受験
2020年1月
行政書士試験 合格
2020年9月
行政書士登録
2020年10月
行政書士事務所開設(事業開設)
2022年9月
行政書士を廃業する。

簡単に書くとこんな感じになります。

もう少し頑張れば軌道に乗るというところ

行政書士を辞めて後悔しているかと言われれば、後悔しているとも言えます。

というのは、もう少し頑張れば軌道に乗るというところまで来てました。

また、支部の先輩に見込まれて、自動車関連の仕事と、補助金申請の仕事をたくさん頂けるところにいたので、これをこなせば経営は安定するというところでした。

専門で相続業務を選んだことが、戦略的に失敗だった

僕が廃業する前に悩んだのは、自分が専門とする相続を辞めて、自動車関連の仕事や補助金申請といった安定した業務で行政書士を続けるべきかどうかでした。

正直なところ、相続業務を専門に続けてきましたが、どうしても馴染めない部分があり、これだけをこの先、ずっと続けていくのはキツイなという本音がありました。

相続業務はとても重たい業務なので、専門でやるべきなのですが、どうしても軌道に乗るには数年はかかると感じました。

それでも行政書士は稼げる職業です

行政書士で安定的に仕事があるのが自動車関連の業務です

一方で、自動車関連の業務は本当に行政書士のためにあるような業務で、仕事が途切れることはありません。

僕の仲良くしていた先輩行政書士の電話は、ひっきりなしに鳴っていました。

「一緒にやらないか?」と言われたのが、毎週水曜日の自動車登録の仕事です。

「1件10,000円の案件を、多い日で20件近くあるから、毎月やるだけで、結構な収入になるけど、どうやってみる?」

単純計算で、20万円×4週で、1ヶ月80万円です。

胡散臭いと思いますが、本当にあった話です

その他にも補助金申請の仕事も事業計画書を作るのは大変ですが、大きな収入を得れる仕事でした。

個人事業主であっても、なんとなく雇われの身になるような気分

そういう仕事です。

つまり、先輩の行政書士から用意された仕事をこなして食べていくというのが、僕の生き残りの選択として、目の前にあったわけです。

金銭的充足に目がくらみ、相続業務へのこだわりはだんたんとなくなってました。

相続の実務を身につけるために、専門スクールのカリキュラムを受講して、時間もお金もかけたけど、今それを回収できなくても行政書士を続けてさえいれば、いつか役に立つ時がくるだろうという気分でいたのも確かです。

ずっと行政書士にしがみついていくつもりだった

事業を辞めるという考えは、2年間の活動期にはほとんどなかったです。

石の上に3年だから、あと2年、あと1年という感じで、必ず事業が上向きになると思っていました。

楽観的といえば、そうなんですが、辞めて何すんのという意識が強かったと思います。

あとはお金かけて、色んなことを学んで、身につけた知識で稼がないと意味がないという気持ちも大きかったです。

行政書士である時間が良かったから

まずは成功体験からはじめた行政書士

行政書士にこだわりがあったのは、やっぱり資格試験から合格、開業というきちんとしたプロセスが全て上手く行った成功体験が大きかったです。

また行政書士として、あるいは相続の専門家として、あちらこちらで顔を売って、地域で少しずつ認識されることは嬉しくて、職業として選択したことは満足していました。

嘘のような話ばかりですが、凄い人は本当にいる

今でもネットで、行政書士が稼げるか、稼げないかの、二元論が繰り広げられていますが、僕の意見を一つ言うなら、行政書士は稼げます。

僕が最も仲良くしていた支部の先輩をそばで見ていて、そう思いました。

僕も彼のチームに入ったら同じように稼ぐことができていたかもしれません。

この先生、自宅開業でほとんど初期費用もかけず、広告も出さず、ホームページも持たずに稼いでいました。

稼ぐだけが目的で、独立開業したわけではないから

しかし、最大のデメリットが、それはやはりハードワークです。

僕が個人事業主として、食べれる分だけ稼いで、自由気ままにやっていこうと気軽にはじめた感覚では、対応できないくらいのハードワークが要求されるのです。

これぐらいが普通だという人が僕が世話になった先輩行政書士の先生です。

あれぐらいタフになれれば、いや貪欲に稼ぐ気概があれば行政書士はやっぱり士業で最も稼げる仕事です。

彼の名言は「行政書士ほどコスパのいい士業はない」です。

だんたんと気持ちが離れていく、会社を辞める前の感じに似ていた

辞めるという考えは最後までなかったんですが、僕自身の家族の介護ことでしばらく仕事を休まないといけない状況になりました。

これが理由だとわりと介護関係の文章の中では書いていますが、ひょっとすると僕は行政書士に関連する色んなことで、精神的にまいっていたのかもしれません。

自分のことだから一番よくわかっているはずですが、僕はこの頃の自分の精神状態をあまり記憶していません。

精神状態は決して良くなかったとは思います。

あまりにも簡単な退会手続き

とにかく両親の介護が大変になり、とりわけ母の認知症が進行してしまい。

身動きの取れない状態になり、それでも支部の先輩からは仕事の誘いがどんどん来ます。

一度、介護を理由に全ての仕事を断りはじめたら、すごく気分が軽くなりました。

それが7月、8月の頃。

介護申請をしないといけないと思いつつも、何もできないで、どんどんと介護地獄へと突き進んでいました。

夏が終わりかけた9月に行政書士会の窓口で退会の手続きをしていました。

自分でも驚きましたが、その後、気分がとても楽になったのをよく覚えてます。

これでやっと自由になれる

今でも辞めたことは後悔しています

今、行政書士を辞めたことを後悔しているかと聞かれたら、たぶん、後悔していると答えるでしょう。

でも、僕にはおそらく不向きな職業だったと思っています。

ある日、思い立って、自己投資のつもりではじめた勉強が、思いもよらぬ形で、トントン拍子に前へ進んで、はじめた職業です。

ここまでやれてよかったじゃないかと今は思っています。

人生はどちらに転んでも悪くない

行政書士を辞めて、すぐにハローワークへ行って、仕事を探しました。

そして、運よくというか、運命的に今の給食調理員の仕事に就くことにできました。

それから、介護と仕事が上手くいき、行政書士であった頃の雰囲気も全くなくなり、今では小学校で給食のおばさんならぬ、おじさんをやっています。

人生はどちらに転んでも悪くない。

行政書士にチャレンジして学んだことは見えない形で大きな財産になっています。

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