介護がはじまる。介護費用に不安を感じる前に
親の介護がはじまる前に
親の介護がはじまる前に、不安だったのは、介護にかかる費用がどれぐらいなのかということでした。
親のそれぞれの年金が振込まれる口座からの引き落としにするので、僕自身に直接的な痛みはないのですが、それを管理する身としては、介護費用が大きな金額であっては困ります。
年金でカバーできて、なお、生活費(食費)もとって、少し残るというぐらいで、お金の管理をしないと、これから長く続く介護に対して、体力、忍耐力、持久力は作れません。

介護するためには、金銭的余裕が絶対的に必要です
介護するために必要な金銭的余裕
介護を続けていると、精神的な不安が日々、連続してやってきます。
自分ではコントロールができないぐらいの量でやってきます。
その時に、心の支えになるのは、お金です。
つまり金銭的な余裕があれば、日々、連続してやってくる苦難もなんとか乗り越えられます。
介護のこと、親の衰えていくことに対する悲しみには、相当なメンタルヘルスが痛めつけられます。
そんな時に、経済的な不安で、追い討ちをかけられたら、正当な介護を続けていくことができなくなります。
家計の見直しと、自分自身の人生の楽しみを温存する
介護がはじまるという段階で、家計はきちんと見直してください。
収入が多いとか少ないはあまり関係ありません。
とにかく規則正しい生活と、健康的な食事を心がけて、強い気持ちを作るようにしてください。
介護と家族の生活費は、全て親の年金から捻出してください。
自らの収入には手をつけずに、貯金するなりNISAで積立てていくなりすればいいと思います。
介護をする自分自身は、自分自身で守るようにしてください。




要介護3の場合の1ヶ月の介護サービスの利用料金
介護保険の要介護状態の区分変更をして、要介護3に
それでは現在の両親の介護にかかっている費用を具体的に書いていきます。
現在の僕の両親は共に要介護3です。
半年前に介護保険の要介護状態の区分変更をして、要介護3にランクアップしました。
介護のランクが一つあがれば、利用できるサービスは増えますが、負担料金の単価も増えます。


ワンオペ介護でもうすぐ5年(家族構成)
我が家は、僕と父と母の3人暮らし。
父は二型糖尿病と、老齢で自立した生活ができないということで、要介護3。
母はアルツハイマー型の認知症を発症から5年目のキャリアを持つ要介護3。
僕自身は、地方自治体で働く会計年度任用職員。
仕事のかたわら、在宅で、僕が1人で両親の介護をしています。
とても大変ですが、5年以上続けていて、それなりに介護生活を楽しんでいます(と言えるようになりつつある)。


在宅介護はデイサービスと訪問介護の2つ
現在の利用しているサービスは、デイサービスと訪問介護の2つです。
デイサービスは父が週4回、母が週5回。
訪問介護は、デイサービスに出かける際の送り出し支援で、これも週5回。
送り出し支援は、父の支援として3回、母の支援として2回という風にサービスの点数を計算しています。
半年前までは父が要介護1、母が要介護2とあって、サービスの点数がギリギリか、足りない月もありましたので、介護保険の要介護状態の区分変更の申請をして、サービス利用の点数に余裕を持たせています。
6月請求金額 父の場合
①デイサービス 週4日利用で請求額が
=30,429円
で、この中の昼食代と娯楽代は12,800円は保険適用外です。
なので、保険分が17,629円です。
保険代17,629円+自費代12,800円=30,429円
②訪問介護(送り出し支援・週3日)の請求額が
=3,682円
①+②=34,111円(口座引落額)
6月請求金額 母の場合
①デイサービス 週4日利用で請求額が
=30,386円(保険分17,586円+自費分12,800円)
母の場合はもう1日、別のデイサービスに通っていますので、その部分も加算されます。
他社で週1回利用(通常は月4回ですが、6月は5週目もあったので月5回利用になりました)
=8,022円(保険分5,022円+自費分3,000円)
なので母の場合は週5回で、合計30,386円+8,022円=38,408円
②訪問介護(送り出し支援・週2日)の請求額が
=2,669円
①+②=41,077円(口座引落額)
高額介護サービス費という給付金があります
l口座引き落とし金額は決して少なくはない
請求金額は下記の通りで、その月の支払い金額になります。
父 34,111円
母 41,077円
それぞれの年金振込口座より引き落としされます。
支払いに関しては以上ですが、その後、給付金が自治体から振り込まれます。
そのことも大切なので具体的な数字で書いておきます。
高額介護サービス費について
自己負担が高額になったときの負担軽減があります。
同じ月に利用した介護サービス利用者負担(1~3割)の合計が高額になり、下記の限度額を超えたときは、超えた分が 「高額介護サービス費」 として後から給付されます。



世帯分離をすることで、住民税非課税世帯になり介護サービス利用の負担割合を1割できたりするので、よく調べてみてください。


高額介護サービス費の支給額も増えます
僕の両親は、少し前に介護保険の要介護状態の区分変更をして、要介護3になったので、利用料金は要介護1、要介護2のときより利用料金は増えました。
増えましたが、「高額介護サービス費」として給付される金額も増えたので、とても助かっています。
高額介護サービス費 6月支給金額 父の場合
父が6月分として実際に支払った金額は、21,311円(保険適用分)。
(これは6月の総支払額34,111円から、自費分12,800円を差し引いた額です)
その本人支払額に対して高額介護サービスとして10,058円が支給されます。
なので、差し引きすると、6月総支払額34,111円−支給額10,058円=24,053円
高額介護サービス費 6月支給金額 母の場合
母の6月分として実際に支払った金額は、25,277円。
(これは6月の総支払額41,077円から、自費分15,800円を差し引いた額です)
その本人支払額に対して高額介護サービス費として11,930円が支給されます。
なので、差し引きすると、6月総支払額41,077円−支給額11,930円=29,147円



ざっくりですが、最近は毎月、1万円弱、キャッシュバックがあるという感じです。こういう制度があることは、たぶん介護をはじめるまで知らされないものだと思います。
介護では、お金で悩まないことがなにより大切です。
以上、ざっとでありますが、現在、我が家の介護にかかっている費用の実際の数字を書いてみました。
詳細はわかりにくいと思いますが、どちらも最後の数字を確認していただければと思います。
実際に口座から引き落とされる金額と、約2ヶ月後ぐらいに支給される金額を知っておいていただくと、介護がはじまるときの金銭的不安も解消されるのではないでしょうか。
いずれにしても、介護料金の負担割合がとても大事なので、世帯分離などの手続きをして、月々の介護費用を軽減できるように自らでしっかり対策をしてください。
介護で大事なのはまず介護をする人間(あなた)の健康と精神衛生です。
介護はとにかく辛いことが連続してやってきます。
それに耐えるには、ある程度の生きる知恵や人間の図太さが必要です。
そのためにはお金が必要です。
介護では、お金で悩まないことが何より大事です。
少なくとも介護が終わった後、残された人間(あなたや僕)がなんの蓄えもなく時間だけが奪われたということがないように。
コメント